消防設備の耐用年数

今回は各消防設備の耐用年数についてご説明させて頂きたいと思います。


それぞれに【耐用年数】と言われるおおよその交換の目安の時期があります。

ただあくまでも【目安】であり、各消防設備の置かれている環境下では目安の耐用年数

を超える前に破損/汚損で故障等が起こる可能性があります。


それではここから各消防設備の耐用年数をご紹介させて頂きます。


【消火器】

業務用消火器

「設計標準使用期限」と表示されています。

使用期限は、おおむね10年です。

住宅用消火器

使用期限(期間)は、おおむね5年です。

台所や居間などに設置するエアゾール式簡易消火具は、さらに短く3年程度が目安です。使用期限は本体ラベルに表示されているため、定期的に確認することが重要です

【避難器具】

避難器具の耐用年数は、一般的に10年から30年とされています。具体的には、避難ハッチは約10年から30年の使用が推奨されており、折りたたみ式縄ばしごや救助袋は5年とされています。また、緩降機は30年を経過した製品についてはメーカー点検が終了し、その後は定期的な点検が必要です。

【誘導灯】

照明器具にも寿命があります。誘導灯器具または非常用照明器具本体は8~10年での交換が目安です。LEDタイプに変わりつつありますが、蛍光管や冷陰極管(れいんきょくかん)のタイプは管の製造が終了(蛍光灯はもう少しで終了です)していますので早めの交換をおススメします。

【自動火災報知機】

自火報の耐用年数は、一般的に10年から20年とされています。 ただし、設置環境や定期点検の実施状況によって異なる場合があります。10年以上経過するとメーカーが交換部品の製造をやめてしまうことがありますので、故障してから交換→部品無しになってしまうとその間が受信機が本来の機能を果たすことが出来ずに火災を感知せず役割を果たすことが出来ません。


【火災受信機】

■ 受信機の推奨交換時期

R型受信機…15年

P型受信機…20年

近年は電子回路の小型化が進んでいるため、同じP型でも旧型と新型で寿命が異なる場合があります。製造年が古いほど、故障リスクは高くなります。

■ 内蔵蓄電池(バッテリー)の交換時期

4〜6年が目安

蓄電池が劣化すると停電時に受信機が作動しなくなるため、設備点検でバッテリー交換を怠らないことが非常に重要です。

【感知器】

(煙感知器・熱感知器)の交換推奨時期

感知器は天井などに多数設置され、火災の最も早期段階を検知する要となる装置です。種類によって推奨時期が異なります。設置環境や使用状況にもよりますが、一般的には10年を目安に更新が推奨されています。

基本的な交換目安

感知器は、設置から10年~20年を目安に更新が推奨されています。これは、経年劣化による性能低下や部品供給の終了を防ぐためです 。


【消火用ポンプ】

消火栓設備の耐用年数

消火栓設備の耐用年数は、構成する機器の種類や特に設置環境によって異なりますが、一般的には以下のようになります。

配管  約20年~30年

弁類:  約15年~20年

ホース: 約10年

【連結送水管】

連結送水管の耐用年数は、設置から約25年を目安に交換が推奨されています。 設置後10年経過した後は、3年ごとに点検を行う必要があります


【屋内消火栓】

耐用年数の目安

屋内消火栓ホースは、設置環境や使用頻度によって劣化速度が異なりますが、一般的には製造から10年程度が目安とされています 。

一部の高性能ホースでは15年とされる場合もありますが、湿気や温度変化などの環境条件により、10年未満で内部ゴムが劣化することもあります 。


【スプリンクラー設備】

実際の交換目安

スプリンクラー設備の寿命は、設置環境や使用状況によって変動します。

特に以下の点に注意

ヘッドの感熱部:劣化しても外見からはわかりにくいため、設置年月に基づく計画的な交換が推奨されます。

配管や弁類:設置後10年を経過すると、3年ごとに耐圧性能点検(水圧試験)が必要です。錆や腐食、ひび割れが見られる場合は交換を検討します。

ホース:ひび割れや変形、著しい汚れがある場合は交換が必要です。

放水性能:水圧が十分でない場合や弁の開閉がスムーズでない場合も交換の目安となります。

【泡消火設備】

泡消火設備は、油火災など水による消火が適さない火災に対応するための設備で、泡による冷却効果と窒息効果で消火します。日本の減価償却制度上、泡消火設備は「機械装置」のうち「石油製品又は石炭製品製造業用設備」に分類され、法定耐用年数は7年と定められています。

耐用年数と寿命の違い

法定耐用年数は、減価償却計算のために国が定めた期間であり、必ずしも設備が使用できなくなる年数ではありません。実際の寿命は設置環境や使用状況によって変動し、風雨や塩分、腐食性ガスなどの影響がある場合は、耐用年数より早く劣化することがあります


点検と更新の重要性

泡消火設備は安全性に直結するため、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。耐用年数を迎える前に設備を更新することで、常に正常に作動できる状態を維持できます。点検不足や部品劣化により、耐用年数内でも性能低下や故障のリスクがあるため、点検記録を残し、必要に応じて交換を行うことが推奨されます

【ガス消火設備】

ガス消火設備の耐用年数は、一般的に6年とされています。これは、ハロゲン化物消火設備に適用される法定耐用年数です。また、ガス系消火設備の容器弁は、設置後30年(二酸化炭素を消火剤として用いるものは25年)を経過するまでに安全性の点検を実施することが推奨されています。定期的な点検と交換を行うことが重要です。

【非常ベル】

非常ベルの耐用年数は、一般的に10年から12年とされています。これは、非常ベルが火災時に確実に作動するための重要な投資であり、定期的な点検やメンテナンスが必要です。また、非常ベルの内部部品が劣化するため、10年から20年の間に交換が必要になることもあります

【排煙設備】

排煙設備の法定耐用年数は一般的に8年ですが、実際の寿命は15年〜20年程度です。


法定耐用年数

排煙設備は「建物付属設備」の一部として分類され、消火、排煙、災害報知設備及び格納式避難設備に該当します。この場合、法定耐用年数は8年と定められています

これは減価償却の計算上の基準であり、設備の取得費用を一度に経費計上せず、耐用年数に応じて分割して費用計上することが求められます。


実際の寿命と更新の目安

法定耐用年数はあくまで会計上の目安であり、設備の物理的寿命とは異なります。定期的な清掃やメンテナンスを行っている場合、排煙設備や換気設備の実際の寿命は15年〜20年程度持つこともあります 。


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